(現在の) HTML 5.3 Editor’s Draftでは、dates and timesの先発グレゴリオ暦の紀元前1年と10000年以降は妥当でない

HTML5.2のdates and timesで先発グレゴリオ暦の紀元前1年と10000年より未来は妥当な値になるのかについて、issueを立てていたのですが、その結果がHTML5.3 Editor's Draftに反映されています

それによりHTML5.3のEditor's DraftではDates and timesの先発グレゴリオ暦は0001年から9999年までになり、0000年と10000年以降はinvalidになります

Living Standardでvalidである限りUAは西暦10000年以降を今後とも処理し続けると思いますが、もし、HTML5.3でも西暦10000年以降が扱えないと困る人が居たら今のうちにissueを立てることをお勧めします

2.4.5. Dates and times - HTML5.3 Editor's Draft

Dates are expressed in the proleptic Gregorian calendar between the proleptic year 0001, and the year 9999 inclusive. Other years cannot be encoded.

2.4.5.1. Months - HTML5.3 Editor's Draft

Four ASCII digits, representing year, where year >= 1

経緯についてはissueのやり取りを見ていただくとして (The range of years is incorrect in note of 2.4.5. Dates and times. · Issue #1141 · w3c/html)、issueを立てた身として思いを箇条書きにするとこんな感じです

  1. Noteとはいえ仕様内で矛盾があるのは解消されて良かった
  2. 0000はLiving Standardでもinvalidだし、紀元前1年と解釈されるはずなので、invalidになって良かった
  3. 10000年以降はLiving Standardでもvalidであるし、過去のW3CHTML5.xでもvalidだし、実装上何か困るとも思えないのだが、Issueのやり取りの通り西暦1万年以降の正確な日付の出番は稀であろうし、どうしても必要な人はdata-*で足すことが出来るので、実際困らないだろうと思って強く反対もしなかったが、その変更は不要だったのではと実は今でも思っている
  4. W3CのEditorが大きな問題の提示なく後方互換やLiving Standardとの互換性を捨てる変更をあっさり受け入れたのが意外だった