自閉症テストの赤い箱、青い箱問題の解説

id:ghostbass さんに IDコールされましたので (はてなブックマーク - 自閉症テスト 大学生平均20点 社会人平均18点 自閉症33点以上 « コピペちゃんねる(コピちゃん))、自分が解っている範囲で、赤い箱青い箱問題を解説してみる。

注意書き

木俣は医者ではありませんし、自閉症テストを受けると毎回閾値前後の評価になる、むしろテストを受ける側の人間です。

従って、以下の解説はひょっとしたら健常者は決してこんな解釈をしないというようなものが混じっているかもしれないが、そこら辺は予めご了承ください。

本題

まず、元となっている赤い箱青い箱問題というのは以下の通り。

サリーがボールを青い箱に隠し、部屋の外へ出ていく。

入れ替わりにアンが入ってきて、ボールを青い箱から赤い箱に移してしまう。

サリーが部屋に戻ってくる。

サリーはどちらの箱を探すでしょうか?

サリーの視点では、ボールを青い箱に入れて部屋を出て行って、部屋を出ている間アンがボールを移動させたことを知らないはずなのだから、ボールは青い箱に入っていると思っているはずである。従って、サリーが探すのは青い箱となる。

ところが、自閉症の人の中には赤い箱と答える人がいる。実際ボールはアンによって赤い箱に隠しなおされているのでボールは赤い箱にあるのだが、サリーはそれを知らないはずである。が、自閉症の人の中には(自分は知っているのに) サリーが知らない、と言うことが分からない場合がある。少なくとも直感的に理解するのが難しいらしい。

もし、このように自分が知っていること他人が知っていることの区別が付かないとこんなことが起こる。

  1. 太郎君は、朝「お昼は学校の食堂で食べてくる」とお母さんに伝えて学校に行った
  2. ところが、今日は学校の食堂が閉まっていたので、太郎君は何も食べずに帰ってきた
  3. 家に帰ると、お母さんは一人分だけのお昼ご飯を作って自分だけ食べていた

ここで、太郎君が赤い箱、青い箱問題が理解できない子供だと、「お母さんは食堂が閉まっていたことを知らない」と言うことが分からないので「おなかを空かせて帰ってきたのに、お母さんは僕のお昼を作ってくれない。一人だけ食べて意地悪をされた」と言う解釈になってしまう。

また、お母さんがそういう時は電話してくれ、と言っても、太郎君には食堂が閉まっていたことは余りにも当たり前なので、電話でお母さんに伝えなければならない理由が分からない。結果として、意地悪された挙句に意味不明な行動を要求され、それをしなかったお前が悪い、と怒られている状態になる。