Vista愛好者からみた、Vistaの駄目なところ
木俣はWindows Vistaが大好きなので、Vistaを碌に使ったこともない奴に印象で叩かれたりするくらいなら、愛好者として駄目だしをしてやる、と言う記事。
色々ねじれてんな。>俺
訂正
当初、WIndowsスタンダードとWindowsクラシックではWDDMは無効と書いていたが、正しくはスタンダードでは有効、クラシックでは無効でした。
このため、もしWindows 2000以前相当のスタイルでWDDMを有効にしたい場合はWindowsスタンダードを、WDDMを無効にしたい場合はWindowsクラシックを使えばよく、事実誤認だったため、訂正します。申し訳ありません。
ハードウェア性能の要求が高い
Home Basicが機能制限廉価版になっていて、低性能マシン用として使えない点が駄目。
ノートPC用にXPの販売期間を延長したのが何よりの証左。
XPで培ったユーザのノウハウが、Vistaではあまり活かせない
Vista単体のユーザインタフェースの良し悪しとは別に、XPの後継OSとしてXPでユーザが培ったノウハウがVistaでは役に立たなくなる。少なくとも一部のXPユーザは固くそう信じている。
Microsoftはいまからでも、よりスムーズなユーザインタフェースの移行シナリオを用意するべき。
Windows Vista ディスプレイ ドライバ モデル (WDDM) のアピールが足りない
多くの人はVistaの新しいデスクトップインタフェースと言うとAeroとかフリップ3Dとかを思い浮かべるわけですが、そこは文字どおり見た目でVistaの新しい描画システムの本質ではない。しかも、フリップ3Dの方は、なんと言うかVista愛好者からしても残念な感じだし。
2000やXPに比べてWDDMがあるVistaは何がうれしいかと言うと、十分なグラフィック性能があるならシステムの負荷が大きくなってもディスプレィの描画が遅延したり、とあるウィンドウが応答しなくなっても描画が停止して灰色になったり、別のウィンドウの重なった部分の残像が残ったり、別のウィンドウまで引きずられて描画が止まったりと言うことがなくなる、と言うこと。本当に完全になくなるかどうかは分からないが、少なくとも木俣はメインマシンとして1年以上Vistaを使っているが、そういうウィンドウの描画遅延が起こったことはない。
ただし、十分なグラフィック性能があれば、だが。
WindowsスタンダードやクラシックをテーマにするとWDDMが無効になる
WindowsスタンダードではWDDMが有効であり、事実誤認であったためこの項は削除します。申し訳ありません。
WDDMは十分なグラフィック性能があればそれ単体で素晴らしい機能なのだからAeroテーマと抱き合わせにしないでほしい。スタンダード (Windows 2000相当) やクラシック (95相当) のテーマでもWDDMの恩恵は受けたいんだ。
WDDMの有効、無効はテーマの選択とは別に行わせてほしい (AeroなどはWDDM有効時専用のテーマになるだろうが、別にそれはいい)。
ユーザアカウント制御 (UAC) のアピールが足りない
UACはベストではないにせよ必要なインタフェースなので、MicrosoftはなぜUACが必要なのか、もっとアピールすべき。
例えばCNETにはMS:「VistaのUACはユーザーをいらいらさせるために搭載した」と言う記事が載っていたが、UACは警告なんだから不快で当たり前である。この記事を書いた人は (記事としてセンセーショナルに書きたかったにしても) UACのことが分かっていない。逆にいえばCNETの記者にすら理解されていないというのはかなり深刻と言える。
また、UACを有効にしているとユーザーがプログラムをインストールする際に確認を求める質問に延々と答えなければならない
と言う思い込みというか風評まである。ちなみに、インストールをする際にUACが表示するダイアログはせいぜい2つで、通常1つであり、質問に延々と
は嘘。
ファイルのコピー速度がXPに比べて遅い
SP1で改善されたが、それでも遅く感じる。
一番の原因はXPはコピー元のファイルをメモリに書き込み終わった時点でコピー完了としてダイアログを消すのに対して、Vistaではコピー先にファイルが本当に書き込まれるまでダイアログが表示され続けると言う点で、つまりVistaは、信頼性を犠牲にしてユーザの体感速度を高めていたXPのつけを払うはめになっている、とも言える。
これに関して、詳しく知りたい方は「Vista SP1」対「XP SP2」ふたたび--Windowsベンチマーク対決第2弾の記事をお勧めする。